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かなり詳しい因数分解の解き方─応用編①

前回は、「かなり詳しい因数分解の解き方─基本編」を考えました。

かなり詳しい因数分解の解き方─基本編
2次方程式を解くための道具となる、因数分解を取り上げましょう。 因数分解とは そもそも因数分解とは何でしょうか。因数分解とは、いくつかの項に別れた式を掛け算の形に変形することです。これは、分配法則などを使って行う展開の反対ですね。 ...

今回はその応用編です。

共通因数 + 因数分解の公式

共通因数でくくってから、因数分解の公式を適用する問題です。

因数分解の問題を解く際の鉄則として、以下のことを頭に入れておく必要があります。

因数分解の解き方・・・
まず共通因数でくくる→因数分解の公式を使う
これはかなり重要!ですので、因数分解の問題にあたるときには必ず意識して下さい。

共通因数 + 因数分解の公式①

では実際にやってみましょう。

\[ax^2-5ax+4a=?\]

まず共通因数を探します。すると、「 \(a\) 」が共通因数であることが分かります。
それで、「 \(a\) 」でくくることにします。

\[ax^2-5ax+4a=a(x^2-5x+4)\]

すると、括弧( )の中が見慣れた形になっています。因数分解できそうです。

今回は、因数分解の公式①です。
「足して-5、掛けて4」になる2数を探せばよいということになりますが、それは「-1と-4」です。
それで、こうなります。

\[ax^2-5ax+4a=a(x^2-5x+4)=a(x-1)(x-4)\]

これで完成です。

共通因数 + 因数分解の公式②平方

同様に、まず共通因数を探す問題をやってみましょう。

\[3ab^2+6ab+3a=?\]

まず共通因数を探します。すると、「 \(3a\) 」が共通因数であることが分かります。
それで、「 \(3a\) 」でくくることにします。

\[3ab^2+6ab+3a=3a(b^2+2b+1)\]

すると、括弧( )の中が見慣れた形になっています。今回も因数分解できそうです。

ちなみに、共通因数でくくったあとは因数分解できるようになっています。出題者は当然そういうふうに作りますよね。

今回は、因数分解の公式②平方です。
「2倍して2、2乗して1」になる数を探せばよいということになりますが、それは「1」です。
それで、こうなります。

\[3ab^2+6ab+3a=3a(b^2+2b+1)=3a(b+1)^2\]

これで完成です。

共通因数 + 因数分解の公式③和と差の積

最後にもう一問、共通因数を探す問題をやってみましょう。

\[8xy^2-2x=?\]

まず共通因数を探します。すると、「 \(2x\) 」が共通因数であることが分かります。
それで、「 \(2x\) 」でくくることにします。

\[8xy^2-2x=2x(4y^2-1)\]

すると、括弧( )の中が見慣れた形になっています。またまた今回も因数分解できそうです。

今回は、因数分解の公式③和と差の積です。
「2乗して4y2」と「2乗して1」になる数を探せばよいということになりますが、それはそれぞれ「2y」と「1」です。
それで、こうなります。

\[8xy^2-2x=2x(4y^2-1)=2x(2y+1)(2y-1)\]

これで完成です。

 

次回に続きます。

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